企画書は一行

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野地秩嘉著、「企画書は一行」です。

企画書に限らず、報告書、メール、プレゼン資料、どれを書いてもつい長々と書き込んでしまいがち。

でも、結局伝えたいことはほとんど伝わらない。

伝えたいことは1行。ここに渾身の力を込めます。

一行で、相手を「読む気にさせる」

企画書やプレゼン資料を長々と書いても結局伝わらないのはなぜか?

そもそも結論がないとか、結論はあるけど人を動かせる内容になっていないというものはおいておき、「結論があるけれどうまく表現できない」というケースがほとんどでしょう。

ここで、いいたい結論を「一行で表現できるまで練る」ということが必要になります。

一行に込める。一行で表せるまで昇華させる。この一行で相手を「読む気にさせる」。

もちろん、一行ですべての説明ができるということではありません。

相手を「よし、読んでやろう」という気にさせられるかどうか、ということです。

企画書の完成度を上げるということではない

注意すべきは、「企画書の完成度を上げるために練り上げる」ということではありません。

企画書の完成度は、誤解を恐れずいうならばどうでもよいし、資料づくりのテクニックが本書の主題ではありません。

企画は「通す」ことが目的。そこには企画書そのものだけではなく、書く人の「熱量」や「人格」も関わってきます。

「企画書を一行」とは?

著者は「おわりに」の章で、この問いに明確に答えています。

企画書の一行とは、読んだ人の脳裏に風景を映し出すこと。

一行で書くといっても、単なるまとめを一行で書くということだけではない。

自分の中にある考えを、相手の頭の中に同じイメージとして映しだすことであると述べています。

一行で表すノウハウが書かれた本ではない

本書は、企画書を一行で表す文章の磨き方やノウハウが書かれた本ではありません。

ですので、これを期待して読むと、ちょっと期待はずれになります。

本書には、著名な放送作家、大企業のCEOといった方々18人にインタビューした内容が載せられています。

主に企画書というものを、どういう考え方でどう書いてきたかについて述べられています。

確かに、表現はいろいろありますが、どれも「言いたかったことは一行」ということに集約されます。

そのためには、どうしていけばよいか?

これも「おわりに」から引用すると、

  1. 他人の書いた戦列な文章を集めて研究する。
  2. 頭の中に浮かんだイメージを文章化する訓練を怠らない。

ということになります。

具体的なノウハウがあるわけではなく、この点を意識して訓練せよということです。


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